Knock.io

Knock.ioの原点

幼い頃、よく父と一緒に見ていた海外のSFドラマ『スター・トレック』。
それが、株式会社Knock.ioの原点です。

私が心を奪われたのは、派手な宇宙戦争でも未知のエイリアンでもありません。
そこに描かれていたのは、テクノロジーが空気のように溶け込んだ「未来の日常」でした。

紙のように薄いタブレット端末。胸のバッジに触れるだけで誰とでも繋がる通信機。
欲しいものが即座に現れるレプリケーター。あたり一面が別の世界に変わるホロデッキ。

中でも私にとって衝撃的だったのが、いつでもどこでも応えてくれる音声操作のコンピューターです。
壁のパネルに向かう必要すらありません。どこにいようと、虚空に向かって話しかけるだけで呼び出せます。
「照明を少し落として」という、くつろぎのための些細な指示から、
「全センサーのログ解析と、原因の特定を」といった、人間では不可能なほどの複雑で膨大なタスクまでこなすのです。
彼らはあらゆる要望やタスクをたった一言で、まるで友人に頼むような気軽さで実行していました。

スター・トレックの世界ではテクノロジーの発達で衣食住は満たされ、
「生きるための労働」から解放された人類は、自己の精神的成長や未知への挑戦に価値を見出しています。
そのあまりに自由で、人間らしい世界に、私は強く憧れていました。

そして現代。
IoT技術があらゆるモノをネットワークで繋ぎ、AIの進化が機械に「言葉の意味」を理解させる力を与えました。
かつてスクリーンの中にしか存在しなかったあの魔法のような技術は、もはや絵空事ではありません。
私たちの手で構築できる「実装フェーズ」に入ったのです。

Knock.ioが目指すのは、単なるシステム開発ではありません。
皆がクリエイティブな仕事、自己の精神的成長に没頭できる「未来の日常」です。